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2月議会 一般質問の内容について


2番議員、新友会の吉野元です。


本日は、ツシマヤマネコを切り口とした、しまづくり戦略を議題に質問いたします。

ヤマネコを守るだけの対象から未来をつくる資源戦略へ、その転換が必要ではないか、そのことを市長に問いたいと思います。


今、空前の猫ブームです。猫グッズやペットフード、病院など、猫による日本の経済効果は、2026年度、約3兆円に上ると言われ、ネコノミクスと言われています。大阪・関西万博の経済効果は3.8兆円だったということで、かなり相当な経済効果が「猫」にはあるということです。


この経済効果を生み出す猫に注目して、ツシマヤマネコを対馬の経済対策や移住政策に活用していく、すなわちヤマネコノミクスを考えていきたいと思います。


しまづくり戦略を考えるに当たって、対馬の強みになるのは、対馬にしかないものであり、その代表がツシマヤマネコです。


対馬の観光や物産、移住対策など、対馬を売り込むときに、壱岐や五島、あるいは福岡などの近隣の都市部などとの競争の中で、対馬の存在をどう目立たせ、差別化させ、勝ちにいくか。そこに行政の戦略性が問われています。


ツシマヤマネコは、国の天然記念物であり、約10万年前から対馬に生き、その後、人が対馬に来た後も、歴史を共に重ねてきた存在です。


西表島には同じ種類のイリオモテヤマネコがいますが、ほかに野生のネコは、日本全国どこを探してもいません。ここにしかないという特長は、対馬にとって最大の強みです。


もう一つポイントになることは、ツシマヤマネコをやみくもに発信して売り込むのではなく、対馬市が誰にどんな価値をどう届けるのか、これを明確にすることが重要です。これはいわゆるマーケティングの視点になります。


全ての人を動かさなくてもよい、本当に価値を感じる人に届けば大きな力になります。だからこそ明確なターゲット設定や売り込み方が非常に重要です。


本日、1つ目の質問は、全国のツシマヤマネコのファンをターゲットにしたしまづくり戦略という視点から、具体的な展開について掘り下げてまいります。


ツシマヤマネコが好きな人は、全国に数多く存在しています。その一例が、平成28年、対馬市がツシマヤマネコ基金を活用して実施した全国とらやまスタンプラリー事業です。ヤマネコを飼育する全国の10か所の動物園が連携して取組を実施しました。景品はヤマネコ米やタオルですが、1年間でヤマネコがいる10か所の動物園を全て回った方が、何と47名もいらっしゃいました。これは相当熱心なファンの存在であると言えます。


さらに、島内で活動している団体の中でも、NPO法人ツシマヤマネコを守る会の会員は、ウエプサイトでの調べによると、2025年3月31日時点で441名にも上ります。ヤマネコを見に対馬に観光に来る方、ヤマネコの保全に関わり何度も対馬に通う方、私が把握しているだけでもかなりの数になります。


中には、ヤマネコをきっかけで対馬に移住し、環境省や対馬市保全関係の仕事に就いている方もいます。私もその一人です。これだけでもかなりすごい経済効果ですし、活力を生み出していると言えます。ヤマネコがいるからこその生まれてきた関係であり、ほかの地域では、まねできない対馬ならではの強みです。こういうものを一つずつ積み上げていくことが重要だと思います。


しかし、私は、ヤマネコはさらに大きな可能性があると考えます。


ヤマネコとのつながりを単なる保全や生物多様性の取組にとどめるのではなく、観光や産業振興、環境教育、移住促進といった分野へ戦略的に広げていくこと、これが対馬の将来の生き残りの切り札になってくるのではないでしょうか。


対馬市は、もっと主体的にツシマヤマネコを地域の力として活用していくべきだと考えます。


しかし、現状では、ヤマネコと言えば、国の所管という認識が強く、市のしまづくりの中核に位置づけているとは言い難い状況です。ヤマネコを守る対象から未来をつくる戦略資源へ、今こそその転換が必要ではないでしょうか。


そこで、市長に伺います。


これまで対馬市は、ヤマネコを地域振興策とどのように関連づけてきたのか、また、今後、ヤマネコを核とした対馬ブランドの確立、農林業や観光振興、さらにはふるさと納税や移住促進施策への活用について、どのように展開していくお考えか、所見をお聞かせください。


次に、ヤマネコの交通事故対策についてです。


ヤマネコの個体数の減少の大きな要因の一つが、交通事故、いわゆるロードキルです。対馬市では、今月1月に、ツシマヤマネコ交通事故非常事態を宣言しました。また鹿やイノシシを含む野生動物との衝突事故は、ヤマネコの問題にとどまらず、市民や観光客の命を守るための交通安全上、重要な課題であります。車の修理代や保険料の負担軽減にもつながります。

交通事故が発生する実態を把握し、それらのデータを基に注意喚起を行うことは、事故対策にも重要な施策です。


そこでお尋ねします。ヤマネコや野生動物との衝突事故について、市は発生時期や時間帯の傾向をどの程度把握しておられますか。特に事故の多い時期や時間帯があればお示しください。


また、その情報を生かし、空港や港、レンタカー事業者、宿泊施設、LINE、公式LINE

などを通じて、市民や観光客への注意喚起をさらに強化すべきと考えますが、現在どのような情報発言を行っているか、お聞きいたします。


さらに、今後についてです。普察、県、環境省と連携し、野生動物等の交通事故の実態把握と対策強化を図る考えはあるか。あるのであれば具体的な対策内容について、市長の御見解をお示しください。


最後にヤマネコ基金についてです。


先ほど全国に多くのヤマネコファンがいるというお話をしました。現在積み立てられているツシマヤマネコ基金も、ツシマヤマネコや対馬の自然を守ってほしいという全国の寄附者の思いの結晶です。


ウェブサイトの情報によりますと、平成20年度から寄附の募集を開始し、和6年度までに3,500万円が集まっています。そのうち、これまでに約970万円が活用されていると承知しています。せっかく頂いた寄附ですので、その活用の在り方について、改めて検討する必要があるのではないかと思います。


そこでお尋ねします。現在のヤマネコ基金の残高は幾らか。これまでの主な活用実績とその効果をどのように評価しているのか。そして今後、どのような方針で活用していくのか。以上、大きく3点について御回答をお願いします。


【比田勝市長】

吉野議員の質問にお答えいたします。


初めに、市は、これまでツシマヤマネコを地域振興策とどのように関連づけてきたかとの質問でございます。


ツシマヤマネコは、対馬にのみ生息する国指定の天然記念物であり、本市の豊かな自然環境を象徴する存在であることから、第2次対馬市環境基本計画の方針に基づき、これまでもその保全を基本としつつ、地域振興との連携を意識した取組を進めているところでございます。


具体的には、環境省をはじめとする関係機関と連携しながら、ヤマネコを題材とした環境学習や啓発活動を実施し、次世代を担う子供たちの郷土への理解と愛着の醸成を図ってまいりました。


また、観光分野におきましても、パンフレットやイベントなどにおいて、ヤマネコを対馬の自然を象徴する存在として紹介するなど、対馬の魅力発言の一要素として活用してきたところであります。また、空港名におきましても、対馬やまねこ空港ということで拡散をしているところでございます。


一方で、ヤマネコの保全は、国の制度や専門的知見に基づく対応が不可であることから、市としては、保全活動への協力や啓発を中心に取り組んできた経緯があり、地域振興との一体的な位置づけについては、今後さらに整理すべき課題があるものと認識しております。


ツシマヤマネコを核とした対馬ブランドの確立につきましては、対馬の自然環境と共生する暮らしや産業の価値を、内外に発信していく上で重要な視点であると認識しております。


農林業分野におきましては、ヤマネコの生息環境を守る取組と調和した生産活動を進めることが、結果として対馬産品の高付加価値化につながるものと考えており、関係団体や生産者の皆様と連携しながら、環境配慮型の農林業の取組や情報発言の方向性を共有してまいりました。


例を挙げますと、佐護ヤマネコ稲作研究会が主体的に取り組んでおりますツシマヤマネコ米は、人もヤマネコも安心して暮らせる里づくりの象徴的な産品であると捉えており、今後も積極的にPRしてまいりたいと考えております。


また、観光分野においては、ヤマネコを単なる観光資源と消費するのではなく、対馬の自然や文化、暮らしを理解していただくための象徴的な存在として位置づけ、エコツーリズムや環境学習と結びつけた持続可能な観光の推進に努めてまいります。


さらに、企業版ふるさと納税では、主要事業の一つにツシマヤマネコ保全事業を掲げており、国の天然記念物であるツシマヤマネコの知名度を生かして、対馬の自然環境保全活動を促進してまいりたいと考えております。


個人版ふるさと納税においては、寄附者が佐護区のツシマヤマネコ米を育てている田んぼのオーナーとして、1年間活動できる権利等を返礼品として企画し、提供しております。


また、返礼品の梱包資材へ貼付するステッカー、及びお礼状を発送する封筒や、お礼状にヤマネコをモチーフにしたデザインを活用しております。


移住促進対策につきましても、ヤマネコと共生する島・対馬というストーリー性を持った情報発言を行うことで、対馬の価値に共感いただける関係人口の創出につなげていきたいと考えております。


今後も国や県、関係機関との連携を前提としつつ、本市のしまづくり戦略の中で、ヤマネコの持つ多面的な価値を活用してまいります。


次に、ヤマネコや野生動物との衝突事故について、市は、発生時期、時間帯などの傾向をどの程度把握しているのかとの質問でございますが、野生動物との交通事故につきましては、環境省や県と構成する対馬野生動物交通事故対策連絡協議会において、現状や課題を共有し、連携した対策を進めているところであり、ツシマヤマネコの保全のみならず、市民や観光客の安全確保、さらには道路交通の円滑化の観点からも重要な課題であると認識しております。


野生動物との衝突事故については、夜間から早朝にかけての時間帯や、特定の路線・区域において事故が発生しやすい傾向が見られるとの報告を受けております。


一方で、鹿やイノシシを含む野生動物全般の衝突事故につきましては、警察や道路管理者など、複数の機関に情報が分散している面もあり、情報把握が困難な面もございます。


次に、空港、港、レンタカー事業者、宿泊施設、公式LINEなどを活用し、市民や観光客への注意喚起をさらに強化する考えはあるかとの質問についてでございますが、これまでも関係機関と連携して、空港や港、レンタカー事業者、宿泊施設といった観光客の動線上における情報発言や、市公式LINE、インスタグラムなどのデジタル媒体や防災無線放送を活用した注意喚起を実施してまいりました。


今後につきましても、より効果的な周知方法となるよう、発宿手法の工夫や充実を図ってまいりたいと考えております。


次に、警察や県、環境省とも連携し、野生動物との交通事故の実態把握、及び対策強化を図る考えはあるかとの御質問でございますが、対馬野生動物交通事故対策連絡協議会では、事故発生時点や時期、時間帯、周辺の環境などの情報を共有・分析することで、効果的な注意喚起や対策を検討しております。


本年度は、ヤマネコの交通事故が11件発生し、特に近年、生息情報が増えている下島での事故発生を鑑みて、本年1月15日に環境省、長崎県、対馬市の連名でツシマヤマネコ交通事故非常事態を宜言したところであります。


今後も関係機関との連携を強化し、事故情報の集約方法や傾向把握の進め方について整理してまいりたいと考えております。また、飛び出し注意看板の設置や積極的な情報発言に努め、対策の強化を図ってまいります。


次に、現在のツシマヤマネコ基金の残高と、これまでの主な活用実績とその効果、今後の活用方針はどうなっているのかとの質問についてでございますが、ツシマヤマネコ基金につきましては、全国から寄せられた多くの皆様の善意と対馬の自然環境を守りたいという思いにより積み立てられてきたものであり、その趣旨を十分に尊重しながら管理・活用しているところであります。


令和6年度末の基金残高は、約2,565万円となっており、これまでの主な活用実績としては、ヤマネコの飛び出し防止柵の設置工事や路面注意表示工事などの交通事故対策から、全国のヤマネコ飼育動物園で開催したスタンプラリーやオンライン啓発イベントなどの保全啓発活動、環境スタディーツアーなどに充当してきており、ヤマネコ保全への理解促進や市民意識の向上といった一定の効果があったものと認識しております。


今後の活用方針につきましては、引き続き基金設置の目的に沿い、ヤマネコの保全及びそれを通じた自然環境への理解促進を基本としつつ、事業内容や活用の在り方については、社会情勢や市民ニーズを踏まえながら、より効果的な活用につながる事業の選定に取り組んでまいりたいと考えております。


以上でございます。


追加質問


【吉野議員】

市長、答弁ありがとうございました。ヤマネコの地域振興に係る活動、これまでの実績というのは理解いたしましたし、私が考えている方向性と一致しているなと思います。


ただ、今後、より戦略的にヤマネコをうまく活用しながら守っていくというところをやっていただきたいなというのが、今回の質問の意図ですので、そこについて、もう少し詳しく具体的に話を進めていければと思います。


まず、観光についてです。


今の島の観光は、多くの韓国人観光客が訪れてくださる一方で、一部では、混雑やマナーなどの問題が大きい、いわゆるオーバーツリズムで、市民の生活に影響が出ていると感じる場面があります。


観光は、本来、地域を元気と収入をもたらすものですが、数だけを追いかける観光が続けば、道路やトイレ、上下水道、ごみ処理などのインフラ整備、環境保全の負担が大きくなり、結果として、にぎわっているのに地域が豊かになっていないというような状況にもなりかねません。


今、世界では、本物の自然や文化をじっくりと体験したいという旅行のニーズが高まっています。アドベンチャーツーリズムと言います。


タブレットのほうにも少し概要を参考にお示ししておりますが、こちらは、少人数を丁寧に案内し、地域のガイドがちゃんと説明をして、地元の宿や食を楽しんでもらう。この平均滞在日数は11日程度一これ全国の調べです。1人当たりの支出は約44万円ということで、欧米の富裕層の観光客が多いですが、こうした市場というのがあります。


この観光は、環境の負荷を小さく、地域経済への効果を大きくするという特徴があり、環境省も進めているところで、国立公園などでの導入を今モデル的に進めている状況です。


この世界の市場規模は70兆円と言われています。少人数でも対馬の自然や文化を深く味わってもらい、その価値に見合った対価を地域に落としていただく。そうすることで市民の暮らしを守りながら観光を持続可能な形で続けていくという、ここに私は、この中心にヤマネコ、ツシマヤマネコを添えるべきだと考えています。


ツシマヤマネコそのものを見せるツアーではなく、ヤマネコと共に生きてきた対馬の森・里・川・海、そして私たちの暮らしそのものが世界に誇れる観光資源になります。


そこで、市長にお尋ねします。このツシマヤマネコを核としたアドベンチャーツーリズムを対馬市として本格的に推進していくお考えがあるか、お答えください。


【比田勝市長】

ツシマヤマネコは、国指定の天然記念物でもありまして、その活用に当たっては、生息環境への影響を最小限に抑え、保全を最優先とする姿勢が不可であるというふうに考えております。

 

このため、関係機関や専門家との連携の下、適切な利用ルールや受入れ体制を整えながら、自然環境と環境振興が両立する形で進めてまいりたいというふうに考えているところでございますし、その上で、ツシマヤマネコが貴重な観光資源として物語性のあるアドベンチャーツーリズムの推進については、観光事業者の皆様と緊密に連携・協力しながら取り組んでいければなというふうに考えているところでございます。


【吉野議員】

ありがとうございます。今、市のほうで、エコツーリズム推進法に基づく体制強化ということを進めていると認識していますし、その中で、ヤマネコ部会というのがあって、私たちも関わりがありますが、エコツーリズムを超えてアドベンチャーツーリズムという、もう一歩先を行く仕組みというのが世界に広がってきていますので、そこを視野にぜひ検討を改めて進めていただきたいと思います。


2点目ですが、ヤマネコが好きな人をターゲットにした移住戦略というところも少し触れていきたいと思います。


先ほどの市長の糸瀬議員への一般質問に対しても、人口減少が一番の市長の肝煎り政策だというふうにおっしゃっていましたが、このツシマヤマネコを戦略に軸に置くことで、移住政策も広がりが見えてくるのかなと思っています。


先日、新友会の会派のほうで視察を行きました、岡山県の西粟倉村、こちらは事業者の派遣型の地域おこし協力隊制度というのも導入をしております。人口約1,300人の村で、これまで累計160名の超える協力隊が活動をしています。百年の森林(もり)構想という明確なビジョンを掲げ、森づくりを軸に地域創生を進めているということが成功の背景にあります。


対馬でも、例えばヤマネコとの共生をビジョンに、環境配慮型の農林水産事業者、アドベンチャーツーリズムを推進する観光業者、環境教育に取り組む・民間の団体などに対して、派遣型の島おこし協働隊を配置することが検討できないか。


このことで募集がなかなか集まらないというような今の対馬の課題も、ヤマネコということをしっかりと打ち出すことで、ヤマネコ好き、あるいはヤマネコと共生することに憧れる外部の人材、若手人材が、対馬に興味を持って移住してくるのではないかと思いますが、その点、市長の見解をお聞かせください。


【比田勝市長】

この件につきましては、先般の本会議におきましても、島おこし協働隊員の活動範囲の拡大等を目的とした、公益法人等への対馬市職員の派遣に関する条約の一部を改正する条例を上程いたしまして、可決いただいたところでございます。


また、あわせまして対馬市の島おこし協働設置要綱の改正を行っているところでございますし、これらの改正によりまして、協働隊員の雇用形態のバリエーションが拡充されます。


議員御提案の民間の派遣型等につきましては、要綱で定める委託型によりまして、この対応が可能となるのではないかというふうに考えているところでございます。


【吉野議員】

前向きに今、検討をいただいているということで、ありがとうございます。

ヤマネコ関連の協働隊も、派遣型、委託型、それぞれ特性があると思いますので、それをしっかりと吟味しながら、公募を開始していただきたいと思います。


次に、先ほど、ツシマヤマネコのファンを明確なターゲットに据えたしまづくりについて、市長から答弁を伺いましたが、ヤマネコファンというのはもちろんのこと、今はヤマネコに関心がなくても、全国に先ほど冒頭に申し上げた猫好きの方というのがたくさんいて、そこにかなり経済効果をもたらしているというところで鑑みれば、そういう方もターゲットに広げていくということが重要な戦略だと考えています。


まずは、対馬は野生の猫と共に生きている島であるということを、全国の猫好きに知っていただく。そして、対馬の産品や観光情報、さらには移住情報をお届けすることで、応援したい、一度行ってみたい、何か関わりたいと思っていただく流れをつくるというのが大事だと思います。


冒頭にお話をしたネコノミクス 3兆円の経済効果にあやかるということを考えていただければと思います。そのためには、ターゲットを全国の猫好きに設定して、観光、物産、環境保全、移住、ふるさと納税、広報など、対馬市の各部署が連携して動けるように、対馬市として戦略を組み立てて共有する場が必要ではないかと考えています。


そこで、自然共生課の呼びかけのもと、関係部署が一堂に会するヤマネコ会議、通称ヤマネコノミクス会議とでも言いましょうか、こういったものを市役所の主導で立ち上げて、市としての方向性を整理して具体策を検討していただくという考えはないか、市長のお考えをお聞きします。


【比田勝市長】

提案のヤマネコ戦略会議につきましては、現在、組織しております対馬市生物多様性協議会におきまして、ツシマヤマネコの普及啓発活動が、生物多様性の保全事業の一つとして位置づけがございます。


まずは、その枠組みの中での議論、そして御意見等を踏まえた上で、新たな戦略会議の設置・開催について、その必要性、実効性を十分に検討してまいりたいというふうに考えております。


【吉野議員】

ありがとうございます。ぜひ戦略会議では、具体的な方向性というのを示していただけたらと思いますが、参考までに私の考えるヤマネコノミクス、3本の矢というのをちょっと考えてきたので、見ていただければと思います。



これは、あくまでも戦略を立てて、しっかりやっていこうというビジョンを各関連部署、あるいは市民事業者と共有をしてやっていくという意気込みを示すようなイメージ図ですが、私が考えるヤマネコノミクス、3本の矢というのは、ヤマネコの力を借りたアドベンチャーツーリズム、そしてふるさと納税の増額、そして島おこし協働隊、先ほど一般質問でさせていただいたようなことをしっかりと盛り込んだ中で対馬の再生を進めていく。このようなインパクトのある「戦略」というのを打ち出していただくことで、その市のやる気と、本気というところを出していただきたいと思います。



 

続きまして、ヤマネコ、あるいは野生動物の交通事故対策についてです。
市長からある程度のヤマネコの交通事故の発生時期や時間帯というのが、分かっているという答弁をいただきました。


私のほうでもウェブサイトで確認をして、11月が特にヤマネコの交通事故が多いということが、突出してあるということが確認できました。10月、12月も多いということであります。

 


なおかつ、ロードキルが発生する時間帯というのが、夕刻から明け方ということで、時間もかなりピークがはっきりしているということでしたので、こういった情報というのをしっかりとドライバーの方に伝えていく、市民、観光客へ伝えていくことが、交通事故の件数というのが減るんではないかと思っていますし、ドライバーの意識を変えることが重要だと思っています。

 

では、どういうふうに意識を変えるのかというところの体験の機会をつくる方法ですけれども、市長の答弁からいろいろ啓発をしていくと、既にしているということでありますが、新たな取組もぜひ御検討いただきたいなと思って、今回参考になる事例を紹介したいと思います。


 

沖縄県の竹富町、西表島にある環境省の野生生物保護センターの取組であります。ここではヤマネコが道路に飛び出す状況を、運転手目線で体験できるドライブシミュレーターというのが導入されています。運転を模倣するようなシミュレーションで画面があって、ハンドルがあって、アクセル、ブレーキがあるというようなゲーム感覚でできるシミュレーターがこのセンターのところにあります。



こういう画面が出てきて、これは西表島の県道を模しています。これは画面の一例ですが、左側の道路際にイリオモテヤマネコが出てきて、これをゆっくりよけていかないとひいてしまう、ゲームオーバーというようなこういうゲームです。



これ子どもだけでなく大人にも大人気で、私もやらせてもらいましたが、非常にこうリアルで、どのようにこう飛び出してくるのかが具体的にイメージができて、強い注意喚起になります。


対馬市でもこのツシマヤマネコ基金というのを活用して、こうしたドライブシミュレーターの導入というのを関係機関と協議を開始するというのがいいのかなと思いますが、そのお考えがあるか、ぜひ答弁をお願いしたいと思います。


また、その設置場所については、例えば空港の空きスペースとかがいいのではと思いますが、市長の見解をお聞きいたします。


【比田勝市長】

この石垣島のドライブシミュレーターにつきましては、この資料によりますと、民間企業のほうから約500万程度の寄附というようなことで頂いたということでいます。私としては、できれば、そのようなことができればと思っていますが、これをツシマヤマネコ基金からということですが、このヤマネコ基金の活用については、環境省、林野省、そして長崎県、対馬市で構成されますツシマヤマネコ基金運用審査会で図られて、その使途の適否が決定されるので、今、議員からいただいた案につきましては、こちらのほうに一つの案といたしまして提案をしていければと思っております。


また、このドライブシミュレーターを置く場所ということで、対馬空港がいいのではとのことですが、このことにつきましては、やはり対馬空港のその空きスペース等も考慮しながら進めていかなくてはならないというようなことで、空港当局のほうとも、このことについては御相談をさせていただければというふうに思っております。


【吉野議員】

前向きな答弁ありがとうございます。ぜひ提案していただいて、シミュレーターが設置できるようにお願いしたいと思います。対馬の県道、国道、市道を再現して、ヤマネコだけじゃなくて、テンやシカ、イノシシというのがこんなところから出てきやすいというのが体験として分かるようなゲームになると、ドライバーの皆さんもそこを意識しながら運転するようになってきますし、夕刻とか朝方というのが一番多いんだという情報もですね、すんなりとゲームを通じて体得できていくのかなと思いますし、話題性もあるかなと思いますので、ぜひ検討いただきたいと思います。


場所については、もちろん空港だけじゃなくて、例えばあそうベイパークとか、ヤマネコセンターとか、ヤマネコのことを勉強できるような施設というのが対馬島内にもたくさんあると考えていますので、そういうところも複数検討いただければと思います。


最後に、ヤマネコ基金の活用等について、移りたいと思います。


このヤマネコ基金の活用については、本当より戦略的な活用の展開ができないかというふうに考えています。例えばヤマネコのすむ森林の再生や、環境教育プログラムの開発に取り組む市民団体や事業者を対象にした募集型の助成制度を創出してはどうでしょうか。


具体的には、ヤマネコと共生する森づくりを目指し、上県町佐護の収集農地の市有林にある保全、ゾーニングを行った場所がありますが、ここに民間の活動を募集して、提案型事業で基金を活用するということができないかと考えていますが、いかがでしょうか。


これは、森が整備されればニホンミツバチの蜜源が増え、蜂蜜がたくさん収穫できるようになります。海に必要な栄養源が流れ込み、磯焼け対策にもつながります。森の整備で地域に雇用も生まれますし、その場所で、先ほど話したようなアドベンチャーツーリズムの受皿が提供でき、富裕層がかなりのお金を落としてくれる、案内することができるようになるということが想定されます。さらには、この場所で作られたシイタケは、とても高価な商品になると。


こうしたプロジェクトをしっかりと発信していけば、さらに追加のふるさと納税やヤマネコ基金の寄附というのがたくさん集まるということも考えられるでしょう。関わりたい移住者や協働隊もさらに増えていくことが想像されます。


このようにヤマネコの保全と地域の雇用、活力を生み出すような具体的なプロジェクトを、基金を活用して民間を巻き込んでやっていくということが重要かなと思いますが、市長、いかがでしょうか。


【比田勝市長】

このことに関しましては、今現在、対馬市のほうで進めております既存の公募型の助成制度であります、わがまち元気創出支援事業等におきまして、新たにヤマネコ関連プロジェクト枠を設置して、このプロジェクトに対しましてヤマネコ基金を充当するなど、現行制度の枠組みを最大限に活用していくことも含めまして、今後、その仕組みづくりを検討していければなというふうに考えているところでございます。


 

【吉野議員】

ありがとうございます。ヤマネコ基金は、当然ヤマネコを守りたいという強い思いを持った方が寄附をされているものですので、ぜひ対馬市側もこういうふうにこう活用していけば、ヤマネコが保全できるんだ。その下支えをしている地域の活力が生まれるんだというストーリーをしっかりと打ち出して、こういう活動をやってくれる人を募集するというような積極的な募集というのをやっていただくというのも、1段ステップは上がりますが、せひ挑戦していただきたいと思います。


また、環境教育への活用というところをちょっと最後触れたいと思いますが、学校現場では、子供たちが学外で学ぶための予算というのが少なくて困っているというのを私もよく保護者や数育の先生方から聞いています。


そこで、この基金が当てられないかと考えています。例えばヤマネコセンターへのバス代の支援ですとか、ヤマネコをテーマにした研究発表の遠征費の支援、これは文化のクラブとか部活動ですね。そういうところに絡めながら支援するというような、子供たちの学びを後押しするような仕組みというのもこの基金で活用できないかと思いますが、市長、その辺はいかがでしょうか。


【比田勝市長】

この基金の活用につきましては、実績といたしまして、平成25年から28年にかけて、長崎県と連携をして、対馬野生動物保護センターでの学習活動に係るバスの借り上げ費用の支援を行っているところでございますので、先例があるというようなことで、このことについては実施可能ではないかなというふうに思っております。
 


【吉野議員】

ありがとうございます。これまでも子どもたちがヤマネコセンターで勉強したりとか、ヤマネコセンターの職員が、ヤマネコ教室という形でヤマネコのことを学べるようなコンテンツを提供されているというのは承知しています。ただ、もっとほかの学校にももっと周知して、こういう基金の使い方もあるよということで、学外への移動手段の確保だったりとか、そういう活動にもヤマネコという視点を使えば、子どもたちの学びが深まるんだということをぜひ教育長も認識していただいて、協力を求めていただきたいなと思います。


 

最後になりますが、ツシマヤマネコというのは、対馬にとって環境保全だけの話ではないということが、今回一番伝えたかったことです。


対馬に人を呼び込み、地域経済を生み、雇用を生み出す可能性を持つとても貴重で尊い地域の宝であり、対馬の未来をつくる資源、戦略資源だと私は考えています。

 

ヤマネコと共に生きることが誇れる島になる。それを理念だけじゃなくて経済戦略として実現する。対馬を挙げてネコノミクス、3兆円規模の市場にヤマネコを武器に参入していきたいと思いますので、ぜひ市長、その大胆な決断を求めて、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございます。


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