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6月の一般質問について

私は、今回、教育について質問しました。

 

私はこれまで、佐須奈小中学校のコミュニティ・スクールで地域コーディネーターを務めるほか、市内の小中学校や高校で総合学習やキャリア学習に関わってきました。その中で感じるのは、数育とは単に知識を教えることではなく、子どもたちが自ら考え続け、行動を起こしながら、どのような時代でもたくましく生きていく力を育むことだということです。

 

また、学校の先生方におかれましては、日々の現場での教育に尽力いただきまして、心から敬意を表したいと思いますが、急速に変化する時代の中で、学校だけで教育を担うには限界があるとも感じております。

 

対馬には、豊かな自然と歴史・文化、産業、そして地域で暮らし、働く人々など、多くの学びの資源があります。私は、学校だけではなく、地域全体が学びの場となるような、対馬らしい教育の可能性を感じています。

 

今回の質問は、厳原小学校や幼稚園の統合を取り上げますが、施設の議論そのものが目的ではありません。少子化が進む中で、これからの対馬の教育をどのように描いていくのか、その点から質問いたします。

 

【厳原小学校の建て替えについて】


現在の基本計画では、校庭に新校舎を建設し、工事期間中は、厳原北小学校へ通学する方向で検討されていると認識しています。

 

しかし、私は、この計画について多くの課題を感じています。小学校は狭い路地の先に立地しており、工事期間中の安全確保や児童の動線、学習環境への影響、そして何より9年間と長期にわたる子どもたちへの負担を考えたときに、本当にこれが最善の策なのかと思います。

 

そして、私は、これを単なる校舎の建て替え事業として捉えるべきではないとも考えています。

 

なぜなら、対馬はこれから人口減少がさらに進み、新しい公共施設を次々と建設していくことが財政的にも厳しい時代を迎えているからです。

 

だからこそ、今問われているのは、対馬市の中心市街地に位置し、市民が大切に思う小学校をどこに建て直すのかということではなく、既存の行政財産をどう賢く活用しながら、未来の教育をつくり込んでいくのかということではないでしょうか。

 

その観点から見ると、私は一つの可能性として、厳原中学校の活用を検討する価値があるのではないかと考えています。

 

厳原中学校は、校庭も広く、耐展化も実施済みです。また、特別支援学校も併設されています。もし、ここに小学校の機能を移すことができれば、小中一貫校の実現や建て替え期間中の児童への負担軽減も図られ、建設や維持管理コストも抑えることができる可能性があります。

 

そして、もう一つ選択肢を今日考えてきました。視野をもっと広く捉えた発想です。小学校にとどまらず、中高一貫教育も一緒に考えていく発想です。

 

厳原中学校の進学先としては、対馬高校があります。対馬高校は県立高校ですので、制度上の整理や県との調整がもちろん必要です。しかし、一方で校舎や教育資源には一定の余力もあります。

 

私は、厳原小学校、中学校、そして高校を学びの連続性を持った一つの教育拠点として捉えられないかと考えています。この考えは、教育の質の向上、高校の魅力化、公共施設の有効活用、そして将来の対馬の教育改革の一歩につながります。

 

全国を見ても、中高一貫教育や学校間連携によって、教育の魅力化を図る取組が進められてきています。例えば島根県の海士町の隠岐島前高校や、広島県の広島叡智学園などは、離島というハンデを強みに変えながら、生徒に選ばれる学校づくりを進めています。

 

以上の前置きを踏まえて、資料1を用意しました。

 

 


現行の小学校の建て替え構想については、多くの検討課題がありますが、教育委員会はそれ以外の選択肢について検討を行っているのでしょうか。

 

例えば資料1の②のように、厳原小学校を中学校と併設し、中高一貫校とする可能性について、どのように考えているのか

 

あるいは③のように、厳原小学校を厳原中学校へ、中学校を対馬高校の校舎にそれぞれ移設することで、小学校の新校舎の確保と中高一貫教育の実現を同時に果たすということについての市の見解を伺います

 

【幼稚園の統合について】

 

現在、予想以上に急速な園児数の減少により、鶏幼稚園と厳原幼稚園の統合が検討されています。対馬市は、公立の幼稚園を市内に1つは残すと決定されました。私は、この決定に歓迎したいと思っています。

 

しかし、少し先の将来まで考えたときに、どちらの幼稚園を残すかという議論をする前に、そもそも公立幼稚園にどのような機能を期待するのか、改めて明確にすることが重要だと考えています。

 

現在、国の動きでは認定こども園化が進められ、保育と教育を両立させる制度がつくられています。参考までに、保育園と認定こども園、幼稚園の違いを表2に示しています。

 

 

保育園は、保育が必要な家庭に対して、子どもを預かり育てることを目的としています。一方で、幼稚園は、教育を希望する家庭に対して幼児教育に特化しています。そこに、近年は認定こども園の制度がつくられ、保育と教育の両立を目的に、保育が必要な家庭も、そうでない家庭も一体的に保育と教育の場を提供するというのが認定こども園です。

 

このような国の動きがある中で、対馬市ではあえて公立幼稚園を残すと決めたわけですから、その意義や特色を保護者や市民に示していく必要があります。そして、保護者の皆さんが、3歳からは幼稚園に通わせたいと思っていただかなければ、せっかく1園を残しても、数年後にはすぐに幼稚園児数が減っていき、存続自体が難しくなると危惧されます。

 

そこで、まず共通認識を持つためにお尋ねします。統合後の数年間で、園児数はどのくらいになる見込みでしょうか

 

また、その園児数の見込みを踏まえた上で、どのように幼稚園を持続可能な形で維持・発展させていく考えなのか、伺います。

 

次に、保護者が通わせたくなるような幼稚園教育の魅力化について質問いたします。

 

私は、対馬には全国に誇れる教育資源があると思っています。こうした地域資源を生かしながら、自然体験や木育、探究型学習、国際交流などを取り入れた対馬型の幼児教育を導入する考えはないでしょうか。

 

そして、公立幼稚園の役割として、単なる就学前教育の場ではなく、その後の小・中・高の学校へと続く対馬らしい教育の入り口として位置づけていく考えがあるのかをお伺いします。

 

次に、3番目の質問です。今後の中長期的な対馬の教育の方向性についてお尋ねします。

 

私は、急速に変化する世の中で、対馬の教育資源を生かしながら、子どもたちが対馬への誇りと主体性を育む教育を進めていくことが重要だと考えています。

 

対馬市の教育大綱は平成28年に策定され、対馬市の教育行政全体の最上位の方針です。この教育大綱の基本理念は、「ふるさと対馬を愛し、学び続ける人が育つまち」であり、大変重要な理念だと思います。

 

しかし、策定から10年が経過し、社会環境も大きく変化しましたので、教育大綱を発展的に見直す時期が来ているのではないでしょうか。

 

対馬市は、持続可能な島づくりを目指し、SDGs 未来都市に選定され、誰一人取り残さないオミッションに力を入れて取り組んでいます。教育委員会は、幼・小・中・高を通じたSDGsの教育、すなわちESDや探求学習を今後どのような方向で進めようとしているのでしょうか

 

また、幼・小・中・高を貫く教育理念の整理や教育大綱の見直しについて、どのようにお考えでしょうか

 

最後の質問になりますが、これはかなり大きなビジョン的な話をあえていたしますが、教育と地方創生戦略のひもづけについてです。

 

私は、教育を人口対策の手段として考えるべきだとは思っていません。しかし、魅力ある教育は、結果として人を引きつけ、地域人材の育成や関係人口の創出、教育移住にもつながる可能性があります。質の高い教育があるからこそ、対馬の子育て世代が対馬にとどまる、そして島外からも子育て世代が対馬に移住していく可能性があります。

 

そこでお尋ねします。教育を対馬創生戦略の柱の一つに位置づけることについて、市長及び教育長の見解を伺います

 

==対馬市教育委員会 糸瀬英俊教育長からの答弁==

  


厳原小学校の建て替えにつきましては、これまでも市議会において御質問をいただき、答弁をしておりますけども、現厳原小学校敷地内での建て替えや、現敷地内に建てる間の児童の学習環境確保の面から、近隣の学校を想定した学校施設利用などを検討してまいりました。

 


しかしながら、工事期間が数年間にわたることや、児童の通学時の対応などの課題があり、進捗が遅れている状況でございます。
今回、吉野議員から提案をいただきました1点目の厳原中学校敷地内に新たに厳原小学校の校舎建築による小中一貫教育については、厳原中学校の敷地が大幅に減少するため、実施は困難であるというふうに考えています。

 

2点目の提案については、大変貴重な提案であるというふうに捉えています。教育委員会でも同じような考えがあり、今後の進め方を研究している状況でございます。

 

その大きな理由としましては、小学校にとっては約6年間の工事期間がなくなることで、建て替えによる児童の負担がなくなることや、中学校にとっては中高一貫校となることで、指導の方針、それから学習内容が共有され、中学校から高等学校への学びの移行がスムーズに行えること、ひいては対馬高校への進学者の増加が見込まれることなどがあります。

 

課題としましては、小学校及び中学校の移設作業や、一部校舎を増設しなくてはならない場合も想定をされますが、全面的な建替えを行わないということは、財政的に大きな負担軽減を図ることができるというふうに考えています。

 

しかしながら、この考えは対馬市教育委員会の一方的なものであり、県教育委員会が所管する対馬高校の今後の運営方針などを考慮したものではございません。今後は、機会を捉えて、対馬市教育委員会の考えを県教育委員会にお伝えするなどして、実現の可能性も含めて研究をしてまいりたいと考えております。

 

次に、2点目の厳原幼稚園と鶏幼稚園統廃合、それから幼稚園教育の魅力化についてでございますが、まず、園児数の見込みにつきましては、令和8年5月現在の厳原幼稚園の園児が8名、鶏鳴幼稚園の園児は10名となっています。今後、この人数が大幅に増えるということは想定できず、若干の増減により、ほぼ現状維持で推移することが想定をされます。

 

幼稚園の持続可能性につきましては、幼稚園教育においては、ある一定規模での集団での教育が望ましいという考えにより、厳原幼稚園と鶏鳴幼稚園の統合を進めている状況でございます。

 

今後につきましては、一定の基準を明確に設け、その基準を下回る場合には、幼稚園の廃止も視野に入れていく必要があるというふうに考えています。

 

対馬市の現状といたしましては、令和3年度に保育料が無償化されたことで、幼稚園の園児数が大幅に減少しており、その後、幼稚園においても無償化はされましたが、時代背景による共働き世帯の増加によって、保育所へのニーズが非常に高くなっている現状でございます。

 

また、対馬型幼児教育の導入や、対馬らしい教育の入り口としての再設計につきましては、対馬の特色を生かした自然体験、木育、探究型学習、国際交流などを取り入れた対馬型幼児教育という議員の提案は、魅力的なアプローチであると考えています。

 

また、議員ご指摘の幼・小・中・高の一体的な推進については、市教育委員会として、本年度から幼保小連携推進協議会を設置しております。これは、5歳児から小学1年生の2年間をいわゆる架け橋期と捉えて、推進協議会において架け橋期のカリキュラムを策定するということを目標の一つとしているところでございます。

 

さらに、高等学校との連携につきましては、令和5・6年度に、比田勝小学校、比田勝中学校、上対馬高等学校によるふるさと学習に係るモデルカリキュラムの開発を行っていただきまして、各学校に紹介をしたところでございます。

 

さきに申しましたとおり、今後も少子化が進行することが想定される中ではございますが、単に施設を統合するだけの統廃合に視点を置くのではなく、どのような教育あるいは保育を目指すのかという質の向上に焦点を当て、幼稚園や保育所、こども園のどの施設においても、小学校へ上がるための準備期間に学ぶべき、身につけるべきことを学べる施設とすることが大切であるというふうに考えております。

 

次に、3点目の対馬型ESDと対馬創生戦略についてでございますが、対馬市が有する豊かな自然環境、国境離島という地理的特性や国際性、生物多様性は、SDGs達成のための担い手を育てるというESDの趣旨や具体的な学習過程を構築する上で、貴重かつ稀有な教育資源であると認識をしております。

 

現在、対馬市教育大網の基本目標において、①生まれ育った地域への郷土愛の育成、②確かな学力を身につけ自己表現ができる子どもの育成を掲げております。この大綱を受け、対馬市教育委員会では、第3期教育振興基本計画において、対馬を支える人材の育成を掲げ、市内の各学校等において、ふるさと学習を中核として人材の育成を行っているところでございます。

 

各学校においては、対馬に関係のある歴史的学習をはじめ、伝統文化、特産物、郷土料理等に関する学習を通して、児童生徒が対馬の魅力を感じ取ることができる教育活動を展開しております。さらに、漂着ごみなど地域が抱える環境課題を題材とした探究的な学習にも取り組み、児童生徒の主体性や共同性、創造性を育むことで、社会に参画する力の育成を図るとともに、将来の対馬の担い手の育成を目指しているところでございます。

 

また、基本目標2に掲げる「グローバル化にも対応できる子どもの育成」を目指して、国際交流教育や地域課題解決型学習の土台づくりを行っています。

 

議員から御指摘の対馬市教育大綱の見直しにつきましては、第3次対馬市総合計画が令和8年3月に策定をされたことに伴い、内容につきましては、大きく変動する社会情勢に即した計画の見直しがなされておりますので、対馬市教育大綱においても、現行の大綱に掲げる6つの基本目標の精神を継承しつつ、対馬ならではのESD教育、探究型学習について、次期計画の改定に向け研究をしてまいります。

 

また、攻めの教育を地域人材育成・教育を柱とした対馬への移住、流出抑制と連動した対馬市創生戦略として推進する考えにつきましては、今後、対馬市にとって最も重要なことは、人材の育成であるというふうに考えております。

 

教育大網の基本目標6の中にも、「対馬市の魅力を島内外に発信できる人材の育成」、これを揚げておりまして、幼児期から高校までのさらなる連携を促進しながら、対馬の将来を担う人材育成に取り組んでまいります。

 

さらに、議員御提案のとおり、市長部局で実施をしている移住・定住促進を攻めの教育を柱とした対馬市創生戦略としての推進につきましては、関係部局と連携、協議、調整を行いながら、対馬ならではの教育の推進に取り組んでまいりたいと考えております。

 

一問一答での質疑応答

 

【吉野議員】

 

教育長の前向きな答弁をいただいたと、私は受け止めてます。ありがとうございます。


 

小中一貫校については、厳原中学校が、やはり敷地が狭いというところで、現実的には無理だということは理解しました。

 

一方で、中高一貫も含めた小学校の移転については、非常に前向きに考えていただけるということで、私はただ、この場でこの案を進めるべきだというふうに結論を求めたいわけではありません。

 

むしろこの議論を市民の皆さんと一緒に共有し、これから島の教育について一緒に考えるきっかけにしたいと思っています。やはり人口減少が進む中で、学校の在り方も考え直す時代が来ています。だからこそ、行政だけではなくて、市民や保護者、地域そして議会も含めて議論を深めていくことが重要ではないでしょうか。

 

可能性のある案として、どれが最善かというのを考えるに当たっては、これは本当に参考資料ですけども、資料3のような表を作っていますけども、こういったような表を作って、保護者の皆さんとも議論できるような形で見える化をしていき、メリットやデメリット、リスクなどを分析しながら、どの方向が最善なのかっていうのを考えていただくということで進めていただければと思います。

 


質問ですが、教育委員会として、このテーマについて市民と一緒に、市民参加型で議論していくお考えがあるのか、そこを1点確認させてください。

 

【糸瀬教育長】

 

議員のおっしゃるとおり、行政側の考えだけで進めるべきではなくて、議会それから保護者、そして地域の皆様の御意見を伺いながら、対馬の現状を踏まえて子どもたちにとって今できること、そして将来を見据えての方向性を示していくということが重要だというふうに考えています。


 

厳原小学校の建て替えについては、3月の議会においても様々な御提案をいただきまして、その可能性を協議しておりますけども、様々な課題がありまして、いまだ最終的な結論を出すことができておりません。


 

今回の中高連携による方向性については、対馬市にとっても子どもたちにとっても選択肢の一つであるというふうに考えているところでございます。
県においても、各高校の魅力化、それから今後の方向性の見直しを進めているところだというふうに聞いております。

 

今回議員から提案をいただき、答弁の中で説明をいたしましたけども、中高連携による多くのメリットが考えられるということ、人口減少によって生徒数も少なくなっておりますけども、中高連携によってよりつながりの深い教育ができるのではないか、そういう可能性があるかなというふうに考えています。


 

今後、県との協議の中で十分意見交換をまずは進めてまいりたいと考えています。
その協議の中で、議会あるいは市民皆様の声による後押しが必要となれば、また御協力をお願いできればと考えております。



なお、初めの答弁でも申し上げましたけども、このことは対馬市教育委員会のある意味思いであって、実際に所管をする、県立高校は県教委が所管をしておりますので、お互いにWin-Winになればいいなというところでのお互いの協議になるかなというふうには思っております。


 

【吉野議員】

 

ありがとうございます。


おっしゃるように県立高校ですから、今後県との協議も進めて、県を動かしていく必要があるかなと思いますが、やはり対馬市の大事な高校ですので、市民の声をしっかり聞きながら、そして子どもたちの将来を踏まえた上で最善の策ということで検討していきたいと思います。私たち議会としてもしっかりと市民の声を吸い上げて、県にも提案していきたいと思います。


 

今後のスケジュールについて、今考えられていることについて具体的に伺いたいのですが、いつまでに何を決めていくのか、ある程度ゴールを設定した上で動いていかなければ、いつまでたっても検討中というふうになるかなと思います。


何をやるのかや具体的にどういうことをどういうふうに進めていくのかについて、今、教育長の中でイメージされていることを共有いただければと思いますが、いかがでしょうか。

 

【糸瀬教育長】

 

スケジュール感ですが、スケジュールを立てるためにはまず、方針を決めなければならないというところもありまして、今、議員から御提案があったご提案、またその前の議会の中でも様々な御提案をいただいておりますので、そういったことをまず踏まえながら検討をしていくべきと思います。今考えている選択肢に対するさらなる精査が必要だろうと、そしてさらなる情報収集が必要だろうと思います。

 

吉野
議員から案として3パターンをお示しいただいていますが、もう一つ実は議会の中で、3月議会の中でもお話をしたのですが、新たな用地はないかも一つ選択肢としてはまだ私の中には残ってはおります。非常に難しいとは思いますが、それも選択肢の一つだと考えております。


 

また、先ほどのスケジュールの話ですけども、今年6月、県立高校の再編、整備に係る大綱が公表される予定と聞き及んでおります。これは、もうホームページで明らかになっております。市教委としては、そのような県の動きというものも注視をしながら、引き続き情報収集に努めてまいりたいというふうに思っています。

 

いずれにしましても、時間はないのですが、この先、50年、60年先にも関係することですので、拙速な判断だけは避けたいという思いです。私としては、引き続き議員はじめ皆様方からの御意見を頂戴しながら、一定の方向性を示せればというふうに現在のところ思っています。

 

【吉野議員】

 

先ほど教育長の答弁の中で、幼児教育において集団の中での学びを大切にするという御回答がありました。


私もそのとおりかなと思っております。であれば、幼児教育に必要な集団の大きさ、どのぐらいの規模の児童数がいると社会的な学びが身につくのか、あるいは幼稚園を維持するに値するのかというところ、例えば学年5人程度でも大丈夫なのか、あるいは10人程度必要なのか、そういったところを一つ、教育長のお考えをお聞きしたいです。


また、将来的に園児数が減少した場合に、先ほど条件を設定して基準を設けて考えていくという答弁がありましたが、どのような方針を考えるかというのを今の時点でもし考えがあればお聞かせください。

 

【糸瀬教育長】

 

幼稚園において、集団生活を体験できる環境としては、やはり一定数が必要であるということは共通の認識だと思います。問題はその数ですけども、私どもとしては、想定ですが、1学年5人以上が最低限必要であるというふうに考えています。



このことについては、第2期の対馬市学校及び幼稚園等統合推進計画の前期の中では明確に定めておりません。よって、この第2期計画の後期の中で、その数的なところについてもお示しができればというふうには思っております。現在のところはそういうところでございます。

 

【吉野議員】

 

今回は市の方針で、公立幼稚園を1つは残すというふうに判断されました。私は、その判断をされた以上、単に維持するだけではなく、選ばれる幼稚園としてつくっていく責任もあると思っています。



先ほど御答弁をいただきましたが、改めて教育長は、この公立幼稚園を今後どのような幼稚園にしていきたいのか。特に5年後、10年後に見据えた理想像について、具体的なイメージっていうのをお聞かせいただければと思います。

 

【糸瀬教育長】

 

まず、幼稚園を残した理由といいますか、今回市立の幼稚園を1園残すということに至った経緯につきましては、幼稚園に通っている子どもさんの保護者からの強い要望によるということが、大きな要因でございます。

 

答弁の中でも触れましたけども、幼稚園、それからこども園、保育所で過ごす時期というのは、小学校へ入学する準備段階であります。ここで基本的な生活習慣を身につけて、様々なことに興味を持って、そして自分で学ぶ姿勢の基礎を養うという非常に大切な時期であるというふうに捉えています。

 

そういう大切な時期において、幼稚園、こども園、保育所など通う場所は様々ありますけども、小学校に上がれば同じ教室で学ぶことになるということでございます。そのために、先ほど申し上げましたけども、教育委員会としては、今年度から対馬市幼保小連携推進協議会というものを立ち上げました。

 

少し詳しく申し上げますと、この組織は、幼稚園やこども園それから保育所が小学校と連携を取りながら、幼児期から児童期への円滑な移行の実現を図るということを目的としておりまして、14の小学校、それから3つの公立幼稚園やこども園、それから8つの公立保育所やこども園、そして2つの私立保育園とこども園に参加をいただいているという会議でございます。

 

今後、保護者の生活の状況とか、それから施設の雰囲気等によって、いわゆる選択をする教育機関はあるべきだというふうには思いますが、こういった会議等での協議を通じて情報共有をしながら、市全体で幼児期の教育の充実というものに取り組んでまいりたいというふうには考えております。

 

【吉野議員】

 

小学校への準備時期ということで、しっかりと幼稚園だけじゃなくて、保育園、認定こども園も同じように教育の機会を求めていくという答弁だったと思います。

 


ただ私は、今回幼稚園を1つ残すという選択をしたわけですから、この資料の4にあるように、やはり幼稚園というのは、開所時間が短くて、給食もまだ今は限定的だという中で、あえて幼稚園教育に特化して通わせたいと思うような仕組み、場所だと理解しています。


 

であれば、そういうふうに保育園に預けた後、3歳からは幼稚園に通わせたいと保護者に思わせるような魅力を何か出していく必要があるのではと、私個人は思っています。

 

例えば、校庭での畑での泥んこ遊びとか、野菜作りなどは、とても重要な学びだと聞いています。昔は当たり前だった磯遊びや、森の中で遊ぶといった自然での体験というのが、もっと積極的に取り入れるといったような教育を特に意識したプログラムというのを、幼稚園だとできるということも考えてもよいと思っています。もちろん安全対策という点でも必要なんですが、地域や外部の協力者もいると思いますので、そういった視点で幼稚園を改めて魅力化するというところを考えていただきたいと思っています。

 

もう一つ、これは保護者の皆さんから強く言われていることなのですが、やはり保護者からは幼稚園に通わせる大前提として、保育園と同じように、預かり保育や延長保育、そして長期休業中の対応、給食の支給、前回の議会でもありましたけども、公共サービスを求める声っていうのは非常に強いという現状があります。

 

島外の大多数の民間の幼稚園では、そのようなサービスの充実化は当たり前のように図られていて、幼稚園を維持しているという状況があります。こういった幼稚園の利用しやすさは、教育の質の向上だけではなくて、通いやすさという点でも魅力を図っていかなければ、このままだと、どんどん幼稚園を利用する保護者が少なくなってくるのではと思います。ぜひ、そこはもう一度考えていただきたいのですが、いかがでしょうか。

 

【糸瀬教育長】

 

先ほど、幼稚園ならではの教育の在り方について、今後検討を充実させていくべきではないかというような趣旨だったと思います。
そういったことに対する、いわゆる情報共有という側面が本協議会にはあります。

 

それぞれの保育園、保育所、幼稚園、こども園で、それぞれの地域の特性に応じたカリキュラムづくりというのは行われているわけです。


そういったところで、お互いがお互いをまずは知って、そして、「おらが幼稚園でこれできるんじゃないかとか、自分たちの保育所でもこういうこともできるのではないか」とか、そういった情報のやり取りということから始めるべきだろうということで、こういった協議会も設けているというところでございますので、今後さらなる充実に向けて努力をしていきたいと思っています。

 


それから、先ほどの一時預かり、それから給食等につきましては、議員御質問のとおり、幼稚園においてはそういった課題があります。より利用しやすい施設として、今後必要な部分、それから取り組むべきことというのを見直しながら、園の運営に取り組んでまいりたいとは思っております。


 

まだ正式に決まっているわけではないですけれども、現在、園に通っている園児たちに対する利便性というのを図るために、現在パン給食が週2回になっていますが、これについて増やすことができないかを検討しています。事務方において検討していますので、また一定の報告ができればと思っています。

 

【吉野議員】

 

ぜひ保護者の思い、困り事をしっかりと受け止めていただいて、解決に向けて一歩前進していただければと思いますし、今回の一般質問の中で、厳原小学校の建て替えについて、今後もし中高一貫校も含めた検討がなされて、建設費を劇的に削減できるようなことであれば、その浮いた予算で幼稚園の教育の質の向上とかサービスを向上するといった予算に回すとか、そういうふうに全体の市の予算をどううまく最適に配分するかというところも含めて、物事を広く考えていただければと思っています。

 

最後に、教育移住について少し触れさせていただきたいですが、実際に対馬は本当に自然豊かな島ですし、そういった教育を求めて島外から移住するような移住者っていうのも、今後見えてくる可能性はあるかなと思っています。

 

実際、そういう取組をほかの自治体ではしていて、例えば長野県の「やまほいく」とか、鳥取県の自然保育などの事例があります。これは、幼稚園、保育園、認定こども園に対して、県が自然の中で遊ぶというような認定制度をつくって、プログラムも共有しながら、それを導入した施設に対して認定を与えるというような仕組みもつくってます。

 

長崎県では進めてはいないですが、ぜひ、対馬でもそういった自然を取り入れた学びの場を作ることも体系的に進めていただけたら、移住者も増えていくと考えているので、ぜひご検討をお願いしたいと思います。

 

もう時間になりますので、最後に申し上げたいと思います。

 

今回私が問いかけたかったのは、施設の話だけではありません。これからの対馬の教育をどう描いていくかということです。


私は、幼稚園から高校までの一つの流れとして捉えて、対馬らしい教育の魅力を高めていくということが極めて重要だと思っています。その羅針盤となるのが、教育大綱です。

 

また、対馬には豊かな自然や歴史文化、地域で挑戦する人々など、ほかにはない学びの資源があります。だからこそ、学校だけではなく、地域全体を学びの場とする、「対馬まるごと学びの場」というような発想をこれからも持っていただき、対馬は教育でしまづくりをやっていくんだというような方針も打っていただけたらと思ってます。

 

教育は未来への投資だと思っています。

 

子どもたちが生き生きと学び、人が育ち、地域が育つ対馬を目指して、行政、学校、地域、議会が共に議論を深めていけることを期待し、私の一般質問を終わりたいと思います。

 

ありがとうございました。

 

 

 

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